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5年間のFintech × Rails実践に学ぶ - 基本に忠実な運用で築く高信頼性システム
金融サービスの開発といえば静的型付け言語による大規模エンタープライズアプリケーション...そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし世界に目を向ければCoinbaseやStripeなど2010年代前半から急成長を遂げた金融サービスがRailsを採用しています。決済や残高管理を扱う金融サービスをRailsで5年間開発・運用した講演者の経験から言えるのは、特定の言語・フレームワークの利用ではなく"まっとうな運用"こそが求められる水準への近道だということです。
"まっとうな運用"とは監視・アラート・障害対応・パフォーマンス管理・ドキュメント化といった基本的な運用プラクティスを、妥協なく継続的に実践することです。本セッションでは1,000モデル超規模まで成長した金融サービスで実践してきた開発と運用の具体的手法を共有します。規制を考慮しつつ開発速度を維持するためのアーキテクチャやmodule設計といった「運用を見据えた開発上の工夫」を紹介し、そのうえで異常検知の仕組み・障害対応フロー・バッチドキュメンテーション・パフォーマンスモニタリング文化の醸成といった「運用面の工夫」を紹介します。
規制産業に従事する方々のみならず、Webサービスの品質向上や安定運用を目指すエンジニアが明日から使える実践的な知見と、サービスの将来を見据えた設計と運用の観点を提供します。
Speaker
ohbarye
SmartBank 社で AI 家計簿「ワンバンク」の開発・運用をしています。Ruby on Rails による mobile application 向け API 開発、Single Page Application 開発が主な業務内容です。