引っ越しによる住所変更や、所属部署の異動など、時間と共に変化する情報を正確に扱う「履歴管理」は、業務系アプリケーションで重要なテーマです。

SmartHRでは、従業員情報という特にクリティカルな領域でこの課題に対し、「いつから有効か」と「いつ記録されたか」の2つの時間軸を持つBitemporal Data Modelを採用しています。このモデルは強力な反面、データ構造が複雑で、調査やデータ修正といった運用が困難になるという「ツラミ」も存在しました。

本セッションでは、この「履歴 on Rails」とも言える実践の中で、私たちがBitemporal Data Modelと運用課題にどのように向き合っているか、その具体的なアプローチや得られた知見を共有します。