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Data Migration on Rails

Railsアプリケーションの長期運用においてスキーマやデータの変更は不可避です。スキーマ変更(schema migration)にはRailsが公式に仕組みを提供していますが、データ変更(data migration)には決定的なデファクトスタンダードが存在しません。そのため、各現場で独自のdata migration管理方法を編み出したり、類似する多様なgemの選定に苦心した経験をお持ちの方も多いでしょう。

長年Railsに携わる開発者の多くがこうした経験をしているにも関わらず、これらのアプローチについて広く議論がなされていない現状があります。本セッションではこの状況を再考し、Railsにおけるdata migrationの既存アプローチ(SQLによる直接操作、Rakeタスク、gem利用など)を解説します。各手法のメリット・デメリット、発生しうるトレードオフ、実際のユースケースを紹介するとともに、migration scriptの実行環境やレビュープロセスなど、手法によらず考慮すべき運用課題についても視点を提供します。

本セッションを通じて、参加者がプロジェクトに応じた最適なアプローチを選択できるようになることはもちろん、既存の運用方法を見直す機会にもなるでしょう。data migrationに対する理解と視野を広げ、さらなる議論の発展につながることを期待しています。

発表資料

Speaker

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SmartBank社で家計簿プリカ「B/43」の開発・運用をしています。Ruby on Railsによるmobile application向けAPI開発、Single Page Application開発が主な業務内容です。

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